和歌山県(紀州)の言葉はほぼ関西弁です。ただし紀北・紀中・紀南で風土の違いなどにより固有の方言もあります。総じて「サ行」の発音が不明瞭なのが特徴です。「キツかわいい」紀の川市特有の方言を使いこなして、地元の農家と交流してください。
*は年配の方がよく使います。
「うまく」の意味。
「あんじょうやっとけ」は「上手くやっておいて」のこと。
「面白い」の意味。
「おもしゃいな」は、「面白いな」の意味になる。
「面白くない」の意味。「おもしゃ-いな」とは逆。
「曲がる・歪む」の意味。「い」は「え」に聞こえる場合が多く、「えがんでんのとちゃうか」は、「曲がっているんじゃないか」の意味。
「からだ(体)」の意味。まだ年配の方はよく使う。
「来ない」のこと。「きやへん」「きーひん」「こやへん」と言う場合もある。
「こん」の場合もある。「なかなかこんなぁ」のように使う。
「買ってきて」の意味。
「かえりにこうてきて」 は、「帰りに(ついでに)買ってきて」の意味。
「持つ」の意味。「さげていけ」は「持っていけ」で、「さげんのてとて」は「持つのを手伝って」になる。
ちなみに「てとてくれ」は「手伝ってくれ」である。
新品のこと。さら↗︎と、アクセントは「ら」。
「それさらなん?」は、「それは新品かい?」。「さらこうたん?」は、「新品を買ったの?」のこと。
背にかつぐこと。
「せたらっていけ」は「背負っていけ」になる。
「せたろていったらええやんか」=「背負っていけばいいじゃないか」。
「違う」の意味。「ちゃう-で」は「違うぞ」。「ちゃう-ちゃう」は「違う違う」で、「ちゃう-やろ」は「違うだろ」。「ちゃう-やんか」は「「違うじゃないか」など変化がいろいろある。 「ちゃう-ってゆうたやん」は、「違うと言ったじゃないか」になる。
「ちゃう=違う」と異なり、語尾につけることで「〜してやるぞ・〜してあげよう・〜してやろう・〜してあげろ・〜してやる」の意味になる。
「てとちゃら」は、「手伝ってあげるぞ」。和歌山県南部では「てたう」「てたおか」等と少しスッキリしている。
「あいつ」「彼」の意味。
「敵」を連想するが、本人はそんな認識はない。年配に使う人が多い。
「てきゃよぉ」=「あいつはなぁ」。
「手伝ってあげよう・手伝おう」の意味。
一般的には目上から目下へかける言葉。
目下から目上に使うと怒られるかも。
「手伝ってあげて」の意味。
親が自分の息子に対して他人の手伝いを促す場合などに使う。 また、り⤴︎(語尾あげ)にすることで「手伝ってあげれば?」とやわらかい表現になる。
「手伝ってあげる」の意味。
一般的には「てとちゃら-よ」や、「てとちゃる-わ」のほうがよく使われる。
「手伝ってあげろ・手伝ってやれ」の意味。親が子に対して手伝わせる場合などに使う。 一般的には「てとちゃれ-よ」で、これは少々きつめの表現である。
「手伝ってあげる・あげよう」の意味。経験など立場が同じぐらいの人同士で使う。 一般的には「てとちゃろ-か」が使われるが、この場合は「てとちゃら・てとちゃー」と同じ意味。
「雑巾」の意味。「ぞうきん」の「ぞ」が、「ど」に変化している。
「お兄さん」の意味。
「にーやんおもろいな」は「お兄さん面白い人だな」の意味になる。 女性の場合は「ねーやん」。
「放っておけ」の意味だが、「捨てておけ」の意味の場合もある。
「そこへほっといて」は「そこに置いといて」になるが、このへんは状況によるので要確認。
「そうしたら・そしたら」の意味。「ほな-またな」=「そしらたまた今度ね」がよく使われる。 変化として「ほんだら」もあるが、決して「あほんだら」と言っている訳ではない。
「じゃあまた」など、別れる時などに使う。「ほいだら-な・ほんだら-な」が一般的。 しかしたまに「ほんだら次は〜」の時など接頭詞として使用することもある。
「(代わりに)作業してあげる」の意味。語尾に「よ」をつけて「やっといちゃら-よ」なども多いが、少し上から目線に聞こえる場合がある。
「昨夜」のこと。「ゆんべの雨すごかったなぁ」は「昨夜の雨はすごかったね」になる。